この話には性的な描写が含まれますので閲覧は18歳以上の方を対象にさせていただきます。
キスをしながら、阿散井の唇が下に降りてきて、首筋、鎖骨を辿り、ちゅ、と音を立てて身体を吸われる。ちょっとだけ、痛かった。
痕が残ってしまう……。
明日、体育あるのに。着替える時どうしよう……そんなことを考えながら、僕は阿散井の身体に腕を回した。
きっと明日後悔することを分かっていながら、でも何故か止めて欲しくなかった。普段なら、痕を残す前に気が付けば頭を叩いてでも止めるのに。今は阿散井の唇の動きを感じていたかった。
いつの間に僕は脱がされていたのか、阿散井が躊躇いもせずに僕のを口に含んだ。
「あっ………」
ぬるぬると阿散井の口の中で僕のが嘗められている。温い温度に包まれて、キツく吸われる。
唇でしごかれると、我慢なんてできなくて、
「あっ……あぁ……ん」
先端を舌先で広げるように入れられる……と堪らない。
快活を逃すように首を降るけど、そんなんじゃ追い付かないぐらいの強い快感が襲ってくる。
「駄目、出ちゃう……離して……イっちゃう、っ………」
さすがに口に出すのは躊躇われて、阿散井の頭を必死に押し退けようとしたのに、僕の下半身にある赤い頭は、びくとも動かずに、じゅるって濡れた音がして、阿散井は僕のを吸い上げた。
「はっ……あっー―…!」
目の前が真っ白になるような、そんな感じだ。
そこから背骨を突き抜けて、頭で弾ける。
身体が跳ねて………僕は……阿散井の口の中に出した。
…………まだ、痙攣する先端から、動く度に溢れてきている気がする……そのまま、それを全部飲み込むように、阿散井は僕のを口から離してくれなかった。
「……ごめん」
「何が?」
阿散井が、顔を上げて訊いてきた………って……。
「阿散井っ! まさか、飲んじゃったのかっ?」
「別に毒じゃねえぞ」
「………っ!」
そうだろうけど。今の所、精液を服毒して死んだ人の話は聞いたことないし。いや、病気とか持ってるなら別だけど、僕は阿散井が初めてだったし、病気貰ってくる相手なんかいなかったし、大丈夫なはずだ。阿散井だって、もし僕が病気だったからって一応これは義骸なんだし、多分大丈夫だと思うんだけど……でも、さ。
「……不味く、ないの?」
飲みたいか? と言われると、見た目だけでも決して何があっても口にしたくない。ドロドロしてて、生臭いし、口にするようなものじゃないと思う、絶対に何があっても。飲まないと死ぬって究極の選択を迫られた場合は、心の中では死を選びたくなる程度には飲みたくない。
「そりゃ、美味くはねえけど……お前のだったら、勿体ねえから」
勿体無くないよ。女性と違って、男はだいぶ高齢までほとんど無尽蔵に毎日作られるんだ。
「お前も俺の飲んでみる?」
阿散井は、ちょっと笑いながらそんな事を言ったけど……、いや、絶対飲みたいとは思わないけど……確かに少しだけ、気になる。
だって、阿散井だって僕のを飲んだんだ。
「いいよ……してあげる」
不味そうだけど、案外飲めるのかもしれない。阿散井だって、僕のを飲んだんだ……だから。きっと、毒じゃないんだろう。
僕が身体を起こして、阿散井の服に手をかけると、阿散井は慌てて身を引いて、僕の両肩を掴んて止めた……何で?
「冗談で言ったつもりじゃないけど」
「いや、こっちが冗談だって! 石田はんなことしなくていいからっ!」
阿散井のデニムのファスナーを下ろそうとした手は止められた……。
「俺はお前が気持ち良くなってんの見るだけで興奮すっから、大丈夫だって」
「僕だけされて、自分はされたくないの?」
僕がバナナ食べてただけで反応してるくせに。
僕は阿散井にしてもらって、気持ちよかった……だから……って思うの変かな?
僕だけ気持ち良くなるなんて、なんか不公平な気がする。
「いや、されたいかされたくねえかっつうと、そりゃシテ欲しいけど……」
「僕が、してあげたい気分なんだよ」
同情、なのかな。
阿散井に同情してるのかな、僕は。阿散井の気持ちはわかるから。好きな人が居て、その人の心が自分の物じゃない気持ちは、理解できるから。
だから、きっと同情なんだろう。
でも同情でも、僕は阿散井を気持ち良くしてあげたいって思った。
「無理しなくていいからな」
そう言って………。
阿散井がデニムのファスナーを下ろして、下着の中から………
取り出した、ソレは……
忘れてた。
そうだ、バカでかいんだ、コイツのは………
眼前至近距離にあると、圧巻だ……からって、これ、入るのか? 口の中に。
長さもアレだけど、太さも十分……僕のと間違っても比べたくないような大きさで。
男はデカイ方がいいって、誰が決めたんだろう。男としてのアイデンティティー以前にこれはただの凶器じゃないのか? 霊体での阿散井のそれを見たことなんてないけど、擬骸は忠実に再現されてるらしいから……つまり、忠実に再現する必要のないところまで再現した、この擬骸を作ったどっかの馬鹿が馬鹿だったのだろうか。
いや、何度も自分の中に入れておいてそう言うのなんだけど……やっぱり適量ってのはあると思う。
「石田、無理なら……」
「無理じゃないっ!」
いや、無理……じゃないのかな?
改めてみると、やっぱり無理かもしれない。反射的に対抗意識を燃やした僕は馬鹿なんじゃないだろうか……馬鹿です。
とりあえず、コレを全部は、絶対に無理だけど、でも、先端くらいなら……。
尖端……先を舐める。
つるりとした、変な舌触り。
自分だって同じ器官あるけど、さすがに、舐めたの初めてだ、から……。
グロテスクな外見に反して、味なんかない。
先を、舐める。何度か舐めていると透明な液体が割れ目から溢れてきた……変な、味。
「石田、無理しなくていいから」
「……大丈夫!」
思いきって口に含む。
………顎が。
疲れたからって、うっかり噛んだら、泣かれるよな。
うん、あんまり考えたくないけど、噛まれたりしたら……その痛みは想像すらしたくない。
噛まないように、歯がぶつからないように気を付けながら……。
口の中にある阿散井の大きさに……顎が、壊れそうだ。
阿散井は、僕のをどうやってたっけ。
口に入れて、口の中で、舌で舐める。
括れた部分に舌を這わせる。
全部なんか絶対に入らないから、片手で握って、先っぽだけだけど、口に入れて、舐めてると、ぬるぬるした液体が口中に広がる。やっぱり、変な味。
「……石田っ!」
阿散井の息が荒くなってきているのが聞こえた。さっきまで気遣うように僕の頭を撫でていた阿散井の手が、僕の頭を押さえるような力になって慌てて手を離していた。もっと、触ってて欲しかったのに。
……でも、感じてるんだ、僕で。やったことなくて、初めてだったけど、気持いいって思ってくれるんだ。
そう、思うと、少し、嬉しかった。僕は夢中になって阿散井のを舐めた。
「んっ……」
阿散井が、僕の胸に手を伸ばして撫で上げた……その感触に皮膚が粟立った。
「阿散井っ!」
「ここ、気持ち良いんだろ?」
そうだけど……なんて、言いたくないから睨み付けた。
「気が散る。出来ないじゃないか」
「無理しなくていいって」
「ふぁっ……!」
胸を、指先できゅっと摘ままれて、じんと身体が疼いてしまった。
「……無理じゃない」
なんか、悔しい。
僕ばっかり、こんなになって……。
阿散井は、それでも脇腹を擦ったり、指先で僕の胸を押したりしているから、体中から力が抜けてしまう。
だから……、僕も阿散井のを口に入れた。
さっきより深く。
喉の奥の方まで、阿散井のを入れて、舌で舐める。
唾液が溢れてくる。呼吸が、苦しい。
頬張ったまま、頭を上下に動かした。
僕の口がじゅるじゅると、卑猥な音を立ててる。
僕の唾液で、阿散井の下着がどんどん濡れてく。
硬くなってきてるから、そろそろだと思うけど。
ここまで頑張ったんだから、イかせたい。ここで投げたら何だか負けた気がする。
って言うか、そろそろイってくれないと………顎が。
「石田、もっ、いい」
そう言って、阿散井は突然僕の肩を掴んで押し退けた。
阿散井のが、口から抜かれた……瞬間に、顔に熱い飛沫が飛び散ったのを感じた。
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20121031
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