32 警告 性的な描写が含まれます。 苦手な方と、16歳未満の方は以下は読まないで下さい 気持ちが良いんだ。 気持ちを良くしてくれるのが好きなんだ。 ただ、それだけなんだ。だから、ポッターのことなんて…… ポッターが動く。 汗が、落ちる。 もう、僕の声も枯れてしまった。ひび割れた息が口から吐き出される。 繋がった場所から、クチュクチュと言う音がしていた。 途中から、僕がいなくなってしまった。 二回ほどポッターが僕の中で達した。射精する時のビクビクとした動きとか、生々しく覚えているのに、それでも動かれると、僕がいなくなる。その場所のその感覚だけは生々しく感じるのに、僕がどこかに行ってしまったような。 何なんだろう。 変な感じ。 気持ちが良いのか? 痛いのに。 繋がった場所から、何か痛みとは違う熱が生まれてくる。もっと欲しくなるような。 抵抗しなきゃいけないんだ。こんなのおかしい。 手を伸ばしてしまいたくなる。 くっつきたくなって……。 抵抗しないんだ。何で僕は抵抗しないんだろう。 したら、これがなくなってしまう。 気持ち良くしてくれなくなってしまう。 ただ、それだけなんだ。だから、抵抗なんて出来ない。動けないけど。指先にも力が入らない。それだけ 本当に? 抵抗したら、嫌われるとか思ってるんじゃないのか、もしかして。 ずっと嫌いだった。ポッターだって僕のこと嫌いだった。 今更嫌われるとか、そんなとこ、どうだっていいじゃないか。 嫌われたら触ってもらえない。 それが怖い。 それだけ? 僕は、ずるいんだ。 ポッターが好きなのは僕じゃないのに。 僕はそれでもお前を離したくないんだ。 あんなことしなければ良かった。 僕を僕として見てくれないなら。 あんなことするんじゃなかった。 優しくされるのが、好きなんだ。 だけどみんなが僕に優しいじゃないか。 僕は……お前に優しくされたい。 僕を。 僕だと認識されてなくても、僕に優しくしてくれるのが、好きなんだ。 「泣かないで」 泣いてない。 「泣かないでよ、ドラコ」 僕の名前を呼ぶなよ。 お前は幻想に惚れただけで僕は僕として現実にいるんだよ。 僕の名前を呼ばないでくれ。 僕を見られている気がする。僕じゃないのに。 「痛いの?」 痛いんだ。 繋がっている所よりも、もっと胸が痛いんだ。 僕に優しくしているんじゃないんだろう? 僕じゃないんだ。 頭を撫でられていた。あやすように。 やめろよ、別に泣いているわけじゃないんだから。優しくするなよ。 「やめる?」 「………いやだ」 やめないで。 そばにいて。 ここにいて。 そんなふうに感じてしまった。 やめないで。 続けて。 ポッターのがぎりぎりまで抜かれて、一気に奥まで突き入れられた。 「っああ!」 何度も一番奥まで入れられる。 ポッターの動きが激しさを増した。 堪らなくなって、僕も喉の奥から絞り出すような声を出してしまう。 身体の奥の方から何か込み上げて来る。 登って来る。 頭の中身をを左右から締め付けられるよう。わからなくなる。またどこかに行ってしまう。 ポッターが僕の前に触れた。 握りこんで上下に扱く。 「ん……はぁっ、あっ」 またイってしまうよ。 動きが早くなって…… 「ドラコ、もう……」 「……っハ、リー」 僕を扱く手が早くなって……。 上り詰めて………飛ぶ……。 「っう………あ」 目の前がチカチカする。 身体が痙攣する。 それと同時に中で熱いものが広がる。 ドクドクとポッターが僕の中で脈を打つ。 ああ………。 僕は………。 「泣かないでよ」 「泣いてない」 「泣いてるじゃん」 「泣いてない」 「泣いてるって」 「泣いてないっ」 「泣いてるよ」 「泣いてないって言ってるだろう」 「泣いてるよ、涙出てるじゃん」 「泣いてなんかない!」 「なんで泣くの? 君に泣かれるとどうしていいのかわからないよ」 「…………」 「ドラコが笑ってないと、僕まで切ない」 「…………」 「だって………」 「笑ってよ」 「だってお前が………」 僕を好きじゃないから。 070328 → |