全裸になってレスリングを開始し始めたら突然ヅラに腹肉を摘まれた。
「まずくないか? メタボリックは成人病の第一歩だぞ?」
「…………」
久しぶりの甘ったるい空気が、一気に凍りついた気がしたのは多分俺だけなんだろう。
ヅラは俺の腹の肉を抓んで揉んでる。
でも、それ肉っていうかほとんど皮膚だから、脂肪じゃねえから。
そもそも標準だって! 俺にも皮ぐらいあるから! それにほとんど筋肉だから! そりゃてめえみたいな体脂肪率が五パーセント切ってるような食料危機が起きたら真っ先に死にそうな蓄えがゼロの身体じゃないけど、そんなに気になるぐらいの脂肪を腹に着服してるつもりはないから!
そんなに、気になるほどでもないと思うんだけど……骨と皮ばっかりのヅラと比べられたくない。
「少し、糖分を控えたらどうだ?」
馬鹿にしたようでもなく真面目な顔がやけにむかつく。
ちょっと、ちょっと、さすがに今のカチンと来ましたんで、腹肉摘まれたお礼として、乳首を摘み返してやった。
「あ、ぁ、ああぁっ!」
「男のくせに、胸摘まれて喘いでんのはまずくねえのかな? 変態の第一歩ってか変態そのものじゃねえの?」
「あ…それは、お前が…ぁあ、ん」
赤く充血して、米粒みたいに尖った乳首に舌を這わすと、ヅラは俺の舌の動きに合わせて声を上げる。
口は残念ながら右側に使っちゃってて、そんでも左側のも寂しそうにしてたから、爪で弾くと、身体を痙攣させた。
本当に、淫乱な身体になってくれちゃって。
「俺が、なに?」
「お前が…あ…あぁああっ!」
唇で摘んで引っ張ると、眉毛への字に歪めて。言葉を忘れたように甘い声を上げる。
俺のせいだって言いたいんでしょうけどね。俺のせいじゃなけりゃ、殺してやりますが、ヅラじゃなくて相手。俺以外の誰にも触らせたりしてねえよな? 俺、人殺しとかになりたくないんで、そのあたりはちゃんと自覚しておいて下さいね。
俺が開拓してやった身体はどこもかしこもいい塩梅で、俺が触れば溶けるようにできてる。初めは肌見せるのすら嫌がってたってのに、だいぶ淫乱になってくれた。
「俺がなんかしたの?」
上だけじゃ可哀想だから、下にも手を伸ばす。
「ぅ、あっ!」
「すげ……もうこんなにしてんの?」
しっかりとした手応えと、先端からぬるりとした体液が指に絡みついた。見ると、糸引いて、腹にこぼれ始めてた。
俺、胸を触ってただけだよな?
それなのに、こんなにしちゃってんだ。胸だけもいけるんじゃね?
「試しに胸だけでイってみる?」
やってみたことないけど、今度やってみようか。俺が飽きるまでヅラの胸触り続けんの。
「あ……や、あ…ッ、んん」
勃ち上がった先っぽを、親指で割り開くようにしていじると、乾くどころかさらにぬるぬるとした体液をお漏らしをし始める。
とろとろしてて、見た目は甘いシロップ……いや味自体は妙な味してて、ヅラのじゃなけりゃ口にするのは拷問だけど、やっぱり舐めたら甘そうに見えるのは、気のせいだとは思うけど、やっぱり舐めてみたくなったりする。
「ふぁ……んっう」
やっぱり、舐めてみても相変わらず変な味するけど……。
「ああっ……あああぁ」
布団から逃げようとするヅラの腰を押さえつけて、口に含んで転がしてみる。俺の唾液からませて、舌で裏筋を舐めながら、頭を上下に振りながら唇でこすると、ヅラの手が俺の頭に乗った。押し退けようとしてるのは解ったけど、力入ってねえって。それとももっと奥までくわえてって意味でしょうか?
俺の口からくちゃくちゃと濡れた音がする。わざと音を立てて強く吸い込んだ。目はきっと閉じられてるから、そのかわりに耳からも音で刺激してやるつもりで、わざとでかい音を立ててヅラのを舐める。
「やっ……銀時っ、あ、あぁ…ああああぁぁ――っ!」
口の中でびくびくとヅラのが跳ねて、俺の口に熱いモノが吐き出された……早いって。
「……ぁ……」
とろりとした目で、ヅラが俺を見てる。気持ち良かったんだったらなによりです。
いつも通りだけど……この顔見ると、優しくして甘やかせたいってのと、もっと虐めたいって、二律背反した感情がせめぎ合う。
いつもみたいに飲み込もうとしたけど……ちょっと、いたずら心で、ヅラの胸に吐き出してみた。さっき、ひどいこと言われて傷ついたんで、仕返ししてもいいよな? だからつまりお仕置きして欲しいってことだよな? 意地悪してみてもいいよな? いいですね。つまり、今日は、そういう事されたかったってわけだよな?
最近胸焼けしそうなくらい甘ったるい時間作ってばっかだったから、飽きちゃった? たまには俺に虐められたりしたかった?
俺の口から、どろりとヅラの胸に落ちる、今ヅラが吐き出した白い液体。
「なっ! 銀時、汚いっ!」
「汚ねえって、てめえのだろうが!」
「一度口に含んだものを吐き出すなど汚らしい。何故飲まないんだ! 飲め」
さっきさんざんキスして、俺のヨダレも飲みましたよね? 汚いって何が? 自分の?
別に……ヅラのなら飲んでも良かったんだけどね。いつもならヅラの飲むのは抵抗ないんだけど。
ちょっと、俺性格粘着質だから、さっきの根に持ってるから、仕返ししますから今から。今日はそう言う方向性で大丈夫なわけだよな?
って、ここでお伺い立てたら興醒めなんだろうから、俺は優秀なんでその辺は不言実行で。
「今ダイエット中なんで、タンパク質は取らないようにしてるんですー」
「貴様っ! さっき俺には飲ませただろうが! タンパク質じゃなくて糖分を控えろと言っているんだ」
「糖分食わねえのは無理。お前はいいんだよ、少しタンパク質余計に取れ。なんならもっと飲むか?」
「普段の食事で十分足りている!」
確かに食事が足りないわけじゃないと思うけど、基本的に一緒に食えば同じ量か、もしくはそれ以上の量を軽く平らげる。ヅラが少食だった記憶は一つもないけど、昔から摂取したカロリーは自分の蓄えに回さずに、すべて消費してるらしい。ヅラがこうやって俺が抑え込める程度に細いのは昔から。
「足りてねえからこんなにガリガリなんだろ?」
「ガリガリじゃない!」
「ガリガリじゃなけりゃ、何よ。アバラ骨浮きそうだろ」
脇腹をさすると、ヅラは身体を捩った。ああ、だからほら、動くと流れちまうって。布団汚れるから。
「それに飲んでくれなんて頼んでねえし」
さっきヅラの頭押さえつけて、ヅラの口の中に出してみたけど。
いちいち飲んで下さいだなんて頼んでないけど、俺が出したら飲むように躾たから、ヅラが俺のを吐き出すことはないと思う。ヅラの飲んで思うけど、ヅラのなら美味しく頂きますが、ヅラが俺で気持ち良くなった証だってなら俺がもらうのが正しい判断だと思うから飲む。味自体は通常の味覚してんなら決して美味しいもんじゃねえ。青臭くて苦くて喉に絡むような味だけど、だからこそやっぱ俺のを飲んでくれると嬉しいっていうか、愛を感じてしまうというか……。
「男のロマンだろうが! 俺のを飲んでくれるだなんて…っていう感激が解らないのか!? 恥ずかしくも照れ臭いというアレだぞ!」
ああ、一応こいつも男なのね。やっぱり吐き出されるよか飲んでもらうとグッとくるのは一緒ですか。俺としてはついでに顔にかけたりしてこいつの綺麗な顔を俺ので汚したりとか、そういうのもなかなかクる。
「もう吐き出しちゃったしー」
「貴様、人には飲ませておいて……」
「ほら、動くなって。こぼれんだろ?」
起きあがろうとしたヅラの肩を押さえつけると、諦めたようにまた布団に沈んだ。腹にどろりとした体液が伝い、布団に流れそうになった。もうだいぶ汗かいたから、シーツは交換しなけりゃなんないと思うけど、わざと布団を濡らしたいわけじゃない。明日晴れて布団干せるかどうかも解んねえし。この布団干せなかったりしたら、ヅラの機嫌はきっと悪くなるんだろう。明日はお天道さん宜しくお願いします。
「早く拭いてくれ。気持ち悪くてかなわん」
「んー?」
「俺が起き上がると零れてしまうだろ? 貴様が拭け。そして詫びろ」
「そうだなー」
拭き取るぐらいなら、最初っからティッシュにくるんでポイしてますって。
「やっ…なっ」
ヅラの腹の上に出したのを、手の平でで伸ばしてみる。ぬるぬるした体液を、ヅラの身体中に広げた。これで零れない。
ぬるついた手で、ヅラの腹から胸から、手の平を使って愛撫する。ぬるぬるしててなかなか気持ちよさそうだけど、今度ローションとか買ってきてみるか?
「やだっ……気持ち悪いっ」
「そう? ヌルヌルで気持ち良くない?」
ヌルついた指先で、ヅラの胸を重点的に塗り込めるようにして触ってみる。ちいさく尖った胸の先をぬるぬるした指先で擦ると、ヅラは小刻みに身体を震わせた。
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