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俺は呆気なく銀時の手で果てた。
銀時の胸の上に体重を預け、荒い呼吸を繰り返す。息がつまる。
腕に力が入らない。銀時に密着している。重いかもしれないと身体をどけようとするが、力が入らない。
こんな風に、身体中でくっついて……もっとくっつきたい。皮膚と言う皮膚全てでお前に触れたい。
俺達の世界が崩壊した時に、俺はお前が壊れてしまうのではないかと思ったんだ。おまえが一番壊れてしまうかと思ったんだ。
お前が壊れてしまうなら、俺が先に壊れたかった。
もしお前に呆れて見捨てられたとしても、お前のそんな姿を見るくらいなら、俺が先に壊れてしまえばいいと思ったんだ。
先に俺が壊れてしまえば、近くで見ているお前は壊れることができなくなるだろう?
お前の優しさはひどく他人に気を使うんだ。
俺が泣いていたりしたら、お前は泣けないのだろう? お前の優しさは見ていて痛いよ。だから俺はその弱味につけこもうと思ったんだ。
お前には俺にとって至上の価値があるのだから。
もっと、お前に触れたい。
もっと、近い場所に行きたい。
もっと……!
「っあ、ん」
「ここに入れんだよな?」
指が、銀時の指が、後ろの入り口をなぞった。
幼い頃から一緒だった。共に風呂にも入ったこともあるし、全裸で川遊びをしたことすらある。それでも、触れたことのない場所。俺がお前にこんな気持ちを抱きさえしなければ、けっして触れることすらなかった場所。それでも、そこで、銀時を受け止めたいんだ。
そこに触れられるだけで、勝手に腰が揺れる。
触ってくれよ、もっと。
銀時の指は、今俺が出した物で濡れていて、その指をすんなりと受け入れた。
「んっ……」
指の感触が……本当はあまり好きではなかったのに。異物感があってあまり好きではなかった。もっと、何もかも吹っ飛ぶような刺激が良かった。
でも、なんだろう、これは。
その指が、銀時だと思うだけで……誰でもない、本当の銀時のものだと思うだけで。
羞恥と……、歓喜と。
「ふ、ぁ……あ………んっ」
熱いんだ。
溶ける。
「ここ、そんなに気持ちいい?」
俺は言葉に出来ずに、何度も頷いた。
気持ちいいんだ。
おかしくなりそうだよ、銀時、気持がちいいんだ。
でも、もっと、もっとお前を感じたくて。
「もう、こっちもまた固くなってるぞ」
「っん……!」
入れて欲しい。
お前を受け入れて感じたい。
「こんな所に入んのかな」
銀時が俺の腰を掴んだ。
「待て、銀時」
「ん?」
「………俺が……する、から」
俺がするから、お前は俺を感じてくれ。お前は俺を感じていてくれればいい。それだけでいい。
力が入らない手で銀時のを入り口に宛がう。
……銀時の。これが。
ゆっくりと、そのまま腰を落とす。
銀時が、中に入ってくる。
相変わらずのぴりぴりと入り口が広がる痛みと。
それをも凌駕する快感と。
「あぁ……ああ」
少しずつ、ゆっくりと銀時の中に身を沈めて行く。
繋がった場所でえた快感が背骨の中を伝って、頭の中で弾けている。
銀時が中に入ってくるんだ。
頭の後ろ側に、火花が散る。
くらくらと、目眩がする。
色とりどりの世界は、原色に変わる。それはあんなに高くて、空はどこまでも広いのに、俺たちしかここにいなくなる。俺達が膨らんでそこが世界になる。
「へえ、こんなちっちゃい所に入っちゃったよ」
中が一杯になる。身体中が、銀時で溢れている。
身体中が銀時で一杯になるんだ。
お前が俺の中にいる。
「んっ……あ」
銀時が、腰をゆるりと動かした。
ぞくりと皮膚が泡立った。身体が、繋がったその場所から言うことをきいてくれなくなる。身体が、のけぞった。
「っ! ばか……待て俺が!」
俺がするんだ。
俺がお前を気持ち良くするんだ。俺で、お前が気持ちよくなって欲しいんだよ。
そう、思ったのに。そう、言ったのに。
銀時は下から突き入れて、俺の中を突き刺すように。俺の身体の中をえぐるように。
戦いの時のお前は荒々しく。
俺の中が一杯になったまま、掻き回される。身体中が、お前で溢れる。
戦いの時のお前は、鬼のように。強く。
俺は、お前に憧憬を抱いているのだ。お前のようになりたい。 そして、女みたいに、強いお前のその腕に抱かれたいと……。
「銀時っ!」
「悪ぃ、止まらねえ」
まだ正気を保っていた時に見た銀時は、見たこともない顔をしていた。見たこともない顔で、俺を感じてくれていた。
きっと俺も同じ表情をしているんだろう、お前を感じて、息が苦しくて、気持ち良くて嬉しいんだ。
気持ちがいい。
お前が気持ちいい。
身体中が溶ける。空気にも溶けてしまう。火照って熱い。
もっと、もっと欲しい。
昇る。感覚がまとまって集束される。収斂された束はそのまま収縮され弾ける。
「銀時っ!」
限界………っ!
頭の中で弾けた。
チカチカと。視界も砕け散る。
「っ!」
銀時が小さな呻き声を上げて、俺の中を強く突き上げる。
身体の中で熱が弾けた。
重力がわからない。重力はどっちの方向を向いて働いているのだろう。
落ちているのか、倒れているからか?
わからない。
飛んでしまって。
でも、繋がった場所だけははっきりとした意識があって……
ふわふわと漂っているようだ。
なんて心地好いのだろうか。
びくびくと俺の中で銀時が震えているのが、愛しい。
お前が、俺でこうやって気持ちいいって、そうなってくれたことが嬉しくて。
銀時。
お前が愛しいんだよ。
お前が壊れるくらいなら、先に壊れてしまいたかった。もしそれでお前に見放されても、お前はもう俺を見ているから、壊れるなんてできなくなるだろう?
おまえが愛しいんだ。
変わるなと。
それは、大変なことだ。
この世界で、この戦いの中で変わるなと。
ああ、でもおまえがそれを望むなら。
俺はいつまでも俺のままで、一番銀時の近い場所にいるよ………もし、生きる道を違えても………せめて心だけはずっと……
了
071029
長々お付き合いすんません。
アフロマニアのVERY VERY って歌聴いてて思いついたネタ いいのかなあとかおもいつつ歌詞書いてみた → ●
いつだって僕らは希望で力強く咲いてるんだよ!
例え何があっても何度でも立ち上がるんだよ!
僕らは明日を照らす強い光でありたいんだよ!
攘夷じゃん! 攘夷の銀ヅラじゃん!! とか、カラオケで聞いて興奮しながら妄想。
この銀ヅラで、紅桜編だと嬉しい。そいで竜宮城編だと嬉しい。
このあと、テンション高めで一本予定してますが、いつになるのかはわかりません。しばらく銀魂は絵で行こうかと……
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