(※ここから先は性的な表現が含まれます。18歳未満のお客様は閲覧いただけません)
俺を見つめる瞳。
ああ、これは銀時だ。
紛れもなく。
それだけで、本当はいいのに。それだけで身体中の力が抜ける。
抜けて、銀時の首筋に顔を埋めた。銀時の匂い。
暖かい。銀時の体温。
少し、熱い。
温もりを通して伝わる鼓動がいつもより早い。
「緊張しているのか?」
まさかとは思ったが………。
「当たり前でしょ? これから初めて男を抱こうとしてんだから」
「抱いて、くれるのか?」
意外だった。
決して、お前は俺に触れないと思っていたから。
寝ているのだから、気付かない振りをするんじゃなかったのか?
気付かない振りをするなら、それでいいと思った。それでいい。俺達の仲を変えたくないのであれば、気付かないふりをしてくれていていい。
ただ俺はもうお前の近くにいて、お前に触れられないことが限界なんだ。だから、せめて俺に気付かないふりをしていてくれればいいと……。
お前は俺に変わるなと言う。
女扱いされるのは昔から嫌いだった。それでも髪を伸ばしたのは、おまえに触れてもらいたかったからで。それでも、おまえがずっと……その頃から好きだったんだ。
おまえは俺に変わるなと言う。
正気を保つことの方が難しい戦場にいて、変わるなと……それは、とても重たい。
お前がそう望むなら、俺は誰にもお前の代わりを求められないじゃないか。だったらお前に触れるしかないだろう?
だから………
俺の気持ちと俺の行為に気付かないふりをしてくれれば良いと、そう思った。
「誘ったのお前の方じゃん」
手を伸ばせば、銀時のが硬く勃ち上がっていた………俺のと同じ。
前に触れた時に思ったが………。
嬉しい……嬉しかった。
俺でこうなってくれるのが、俺には嬉しかった。
友情を切り捨てられなかったからの同情でもいい。
お前が俺でこうなってくれたことに、俺は歓喜する。
銀時の、固い……。
着物の併せ目から手を滑り込ませて、直接触れる。
握ると、その熱が伝わった。
熱い。
柔らかく触れる。これが、銀時の……形を確かめるように、触れる。
「俺さ、男としたことないんだけど」
知っている、そんなこと。どれだけお前のそばにいたと思っているんだ。お前が誰と関係を持ったのかだなんて把握している。
「俺が、するから……」
全部俺がしてやる。
お前は俺を感じてくれればいい。
手のひらで包むように、銀時のを握り締める。熱い。
熱くて固い。
動かすと直ぐに、先端からぬるぬるとした体液をこぼし始める。それを指先で弄る。
俺の手で感じてくれているのが嬉しかった。
「銀時、触ってくれ」
「どこ?」
どこでもいい。
お前に触れて貰えると思っただけで、もう心地好いんだ。
着物の襟元から、俺の身体に銀時の手が触れた。
身体中を甘い痺れが走るようだ。
銀時の手が、俺の肌を滑る。硬くて豆だらけの手は皮膚にチクチクとした刺激を与えたけれど、それすら心地好い。
お前に触れるだけで熱くなる。触れて貰うと思うだけで勃ち上がるのがわかる。
「あぁ、」
気持ちが良い。
「へえ、こんなんで気持ちいいの?」
気持ち良いんだよ、お前の手は。
惚れた相手とするのは……銀時に触れてもらえたらどんなにか心地好いのだろうかと、ずっと、考えていた。今わかったよ。
想像以上にお前に触れてもらうのが一番心地好い。
「じゃあ、ここは?」
そう言って、銀時は俺の襟元をはだけさせて、胸に顔を寄せた。
ちろりと、皮膚に生暖かな感触がして、俺の身体は熱を増した。
「そこはっ!」
「ここは、何?」
下を向くと銀時は、俺の好きな少し皮肉気な顔で、それでも優しい笑顔で……。
心臓が、跳ねた。
鼓動が早くなる。
ああ、銀時。
お前が好きなんだ。
陽の光を浴びて、俺の影が銀時に落ちている。こんなに近い距離にお前がいる。
顔を寄せる。
口付けをしたいんだ。
お前を感じたい。少しでも内側に入ってきてほしい。
俺の口付けを受け入れてくれた。
唇が柔らかく触れる。湿った感触が歯列を割って口の中を蹂躙するのが、堪らない。
唇での交わりに夢中になる。気持ちがいい。蕩けてしまう。身体中の力が抜けて、骨がなくなり血液だけになってしまったように。
「……あっ!」
口付けばかりに気をとられていた。
銀時が、俺のを掴んだ。
「すげ。もうカチカチじゃん」
嘲笑するような口調が堪らない。言葉で煽られる。声で煽られる。銀時の声を聞くだけで、昇る。
「……だって…」
銀時の手が熱い。
今まで何度となく他人に触れさせたことのある場所だった。
それでも、こんな風にはならなかった。
熱くて溶ける。
触れられている、その場所だけで、身体中が……髪の毛一本一本までが、熱くて溶ける。俺がこの場所から溶けていなくなりそうなんだ。俺が空気の中に溶けてなくなってしまいそうなんだ。
「だって、何?」
………お前が触るから。
071025
すんません、エロシーン体力使うから、次は短いけど次で終わりー。
→
|